不動産を相続したとき(ニュースレター令和6年12月号 )
不動産を相続したときの税金に関する疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?そこで、不動産を相続したときの相続税について基本知識を解説します。
不動産を相続したときの相続税
相続税は、遺産を相続した際に課される税金です。不動産を含む遺産の総額が基礎控除額を超えた場合に相続税が課税されます。
基礎控除額 = 3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)
例えば、法定相続人が2人の場合、基礎控除額は4,200万円です。
この額を超えた部分に対して相続税が発生しますので、相続財産に不動産がある場合は、その「不動産の評価額」次第で相続税が発生したりしなかったりします。つまり、「不動産の評価額」が高いため、基礎控除額を超えてしまった、または「不動産の評価額」が低かったため、基礎控除額を超えずに済んだ、と言うように「不動産の評価額」は、相続税を計算する上で重要なポイントとなります。
不動産の基本的な評価額の計算方法
相続税における不動産評価額は、通常以下の方法で算出されます。
(1)土地
➀路線価方式
国税庁が毎年発表する「路線価」に基づいて土地の価値を評価する方法です。路線価とは、土地が接する道路1平方メートルあたりの価格を示したもので、都市部や市街地の土地に適用されます。
計算式:路線価 × 面積(平方メートル) = 土地の評価額
②倍率方式
路線価が設定されていない地域で採用される評価方法です。この方式では、固定資産税評価額に国税庁が定めた倍率を掛けて評価額を算出します。
計算式:固定資産税評価額 × 倍率 = 土地の評価額
倍率は地域によって異なるため、国税庁の資料で確認する必要があります。
(2)建物
固定資産税評価額に1.0を乗じて計算します。したがって、評価額は固定資産税評価額と同じになります。