令和元年7・8月号 相続税における電子申告の導入
相続税の電子申告
電子申告の導入
相続税の申告において電子申告が導入されることとなりました。
現在、相続税を申告する場合には、相続人さまが押印されました書面の申告書を管轄の税務署に提出していますが、電子申告が導入され令和元年10月1日から受付開始になります。
目的とそのメリット
この相続税に係る電子申告については、すでに電子申告が可能となっている他の税目と同様、納税者の利便性の向上と税務署側の事務の効率化を図ることが目的です。
税理士が代理申告する場合には、納税者の電子署名を省略、マイナンバー制度に係る添付書類を省略、申告書の控えなどをデータで管理する事ができるなどのメリットがあります。
電子申告における注意点
国税庁で掲載された受付予定の帳票では、全ての帳票が対象となってはいないものの、納税猶予その他特殊な事情のある申告を除き、標準的な帳票類はそのまま送信ができるようです。
なお、この電子申告は平成31年1月1日以降の相続に係る相続税申告から利用できるものとなります。相続税の申告期限は、原則、相続開始の日(相続の開始があったことを知った日、通常は被相続人の死亡日)の翌日から10ヶ月目の日ですので、1月中の相続開始に関して電子申告で行う場合には、申告期限までにあまり余裕がないという点にご留意ください。